横幅:650 奥行:430 高さ:1015 mm
材質:ウォルナット 年代:1880年代 輸入:イギリス
その佇まいからその格調高さが伺える美しいバールウォルナットのキャビネット。バール杢とはウォルナット材に偶発的に出来る瘤の部分に現れる希少な木目の事で、その希少性ゆえに格式ある家具にしか使用されません。そんなバールウォルナットに加え繊細な象嵌細工が施されていますのでより一層高貴な印象を持たせてくれます。
レイト・ヴィクトリアンの時期に作られていますので、デザイン的には華やかなヴィクトリアンスタイルが取り入れられています。入荷時のディーラーからの情報ではしっかりと明記されていませんが、キャビネットの形状や棚板間隔から当時はミュージックキャビネットとして使用されていたのではと思います。楽譜などを保管する為の家具という事になりますが、当時楽譜を所有しているとなると元々の所有者様はハイクラスのお家柄なのではと推測されます。使用用途が限られるその為だけの家具というのは非常に高級な調度品として当時貴族の方々のステータスになっていたのでしょう。こちらのキャビネットも例に漏れず希少な銘木・技術の高い象嵌装飾・繊細な真鍮飾り等がふんだんに取り入れられた逸品です。
大切に使われてきたのだろうと思いますが、古いキャビネットですのでやはりそれなりのダメージは蓄積されていました。全体的に緩んでグラつきがみられましたので解体出来る限りバラしてから再度組み直して固定メンテナンスを行いました。塗装面は色むらが生じてせっかくの美しい木目が霞んでいましたので、古い塗装を剥がして滑らかにサンディングした後再塗装させて頂いています。もちろんクリーニングはしっかり行い最後は蜜蝋ワックスで磨き上げました。アンティークらしい風合いはありますが実用的には問題なくこの先も長くご愛用頂けると思います。
minne で購入
写真通りの素敵な色とデザインでした。 ただ私には、カトラリー跡が少し気になりました。 レアなデザインだからこのくらいのお値段だったのかな?と思っています。